この手紙がアップされる頃,わたしはフェリーの上からみなさんに手を振っています。
目を閉じると,最後の汽笛が聞こえてきました。
船がゆっくりと,まるでスローモーションのように港を離れていきます。
もう,これで種子島の大好きな空気を,しばらく吸うことはできないのですね。
管理人としての「完」を宣言してから・・・。
寄せられた思いもかけないたくさんのメッセージに,思い切り泣かせていただきました。
そして,心づくしの送別会続きに,「人間はいくらでも涙を流せるんだ」と分かった毎日でした。
何もお役に立てることはできなかった自分ですが,あたたかく包まれるように大事にされ・・・。
笑顔だけはふりまけた3年間。これでよかったのかもしれない,と思わせてくれました。
だから,だから,これからがんばらないわけにいきませんよね。
昨日の式で,子どもたち全員からの「榕城魂」コールを心の奥底に永久録音できたから。
きっと,大丈夫だと信じて,一歩踏み出します。
たくさんのメッセージへのお礼を述べないわけにはいきません。
ですから,このスペースを借りて,最後の最後の「置き手紙」とさせてください。
地域のみなさん,保護者のみなさん,榕城小の愉快な仲間たち職員,卒業生のみんな。
そして,きらきらの579人。ずうっと,ずっと忘れることなんてありませんから。
みなさん,本当に本当にありがとうございました。お世話になりました。
これからは,輝く鹿児島の子どもたちみんなのための仕事を始めます。
高速船鹿児島到着3分前,左手に見える大きな18階建ての県庁が職場です。
茶色から白に変わる一番上の16階左角部屋。席も,しっかり窓近し。
できるものなら,この太い眉毛を窓から見つけてください。
さてさて,今度こそ本物の「完」です。3月29日夜,だれもいない学校,校長室にて・・・。
管理人改め榕城っ子応援団
今日の港はいつもと様相が違います。
この時期にだけ見ることができる風景です。
いよいよM重先生・A丸先生・N田先生・A冨先生の出発です。
たくさんの方々に見送られながら,最後のお別れです。
ただ,「さようなら」ではなく,敢えて言わせてもらいます。「いってらっしゃい」と。
ふと榕城のことが気になったらいつでも帰ってきてくださいね。
そのときには「おかえり」とあたたかく迎えますから・・・。
---追伸---
先ほどF里先生も出発されました。
夕方の忙しい時間にもかかわらず,
たくさんの方々が見送りにいらっしゃっていました。
あっという間に今日も1日が終わり・・・
明日は,とうとう管理人の出発です。
mush
みなさんが毎日楽しくご覧になっていたであろう「榕城っ子わくわく日記」。
ご存じの通り,管理人が新天地へと旅立たれることとなり,
「ブログはこれからどうなるのかな・・・。」と
気になられている方がたくさんいらっしゃると思います。
管理人はエピローグで,
『「榕城魂」を引き継ぐ新しいスタッフ,新メンバーに大いに期待しながら・・・。
このブログも,形を変えながら,さらに豊かで楽しい情報発信が続いていくことを信じています。』
と残しています。
「どうすればいいのだろう・・・。」とHP担当しては悩みましたが,
管理人から,「できる範囲でやっていけばいいから,あとは任せたよ。」と言われ,
なんだか背中を押されたような気がします。
これまでのような,みなさんを惹きつける言葉や写真は少なくなるかもしれませんが,
榕城小学校の情報発信拠点として,子どもたちの様子はもとより
地域のことなどもお伝えして行けたらと思います。
30日に管理人を見送ると,いよいよ新年度がやって来ます。
さあ,ブログ第2章 ,まもなくスタートです!
mush
3月に入り,体育館で練習する5・6年生の姿を見ていてなぜか・・・。
あふれる涙をこらえきれず,校長室に戻ってきてしまう日を繰り返していました。
Voicesを歌う子どもたち。伸びやかな声で,心にしみる歌詞を澄んだ瞳で・・・。
すばらしいこの子たちに,何を残してあげられたのだろう。
自分にとって何ができた3年間だったのだろう。
もっとできることはなかったろうか。
卒業証書授与式,修了式を終えた今,いろいろな思いがこみあげてきます。
まちがいなく言えること。それは,自分が榕城っ子たちのことを大好きだということ。
しかし,書き続けてきたこのブログも,そろそろエピローグとしなければなりません。
新しい任地が決まりました,また新しい仕事に,新しい気持ちで挑戦します。
残念ながら,昼休みに校庭を走り回って遊ぶことはできなくなりました。
高速船の白い波を,いつでも窓から追いかけられることが,ささやかな救いでしょうか。
負けないように,この子たちの成長を祈りながら・・・。いつもエールをおくっています。
これまで,当HPに訪問くださった約6万件のみなさま。
管理人の独り言にお付き合いいただき,誠にありがとうございました。
子どもたちから,地域から教えられることばかりの3年間。本当に幸せな毎日でした。
最後に部屋の黒板に残しているのは,わたしがこれまで大事にしてきた言葉。
遡ること今から約30年,教師1年目に心に刻んで以来,節目になると思い出す言葉です。
教育は自然 教師は大地 どっしりと 盛暑にひんやり涼しくて 極寒にその温もりを
楪(ゆずりは)は,春に若い葉が出てくると,自然と固い葉を散らせていきます。
「榕城魂」を引き継ぐ新しいスタッフ,新メンバーに大いに期待しながら・・・。
このブログも形を変えながら,さらに豊かで楽しい情報発信が続いていくことを信じています。
榕城小学校に幸あれ,子どもたちに豊かな未来あれ!がんばれ榕城っ子!
完 管理人YK
修了式,ステージから子どもたちへの最後のメッセージを残しました。
遅ればせながらの「春一番」とでもいうべき,強風吹き付ける朝。
砂埃の中にも,子どもたちは外へ飛び出し,寸暇を惜しんで級友と最後の遊びに興じます。
そんな子どもたちに今朝伝えた思いは,「風立(ふりゅう)」。
種子島に古くから伝わる,今日にぴったりの言葉ではないかと考えます。
「よか馬は風に向かって立つ」・・・よく働く馬,本当に使える馬は,冬の季節風にも逃げない。
悠然と風雨に向かい,それを全身で受け止めて,力強い一歩を踏み出す。
さあ,転出が決まった35人以上もの子どもたちも,まさに風に向かって立つ4月を迎えます。
大きなエールをみんなでおくり,今静かに教室でお別れの時間を過ごしています。
この「風立」の言葉,児童用玄関に残しておきますね。 管理人
「完」の後には入れにくいので,その前に番外一編だけ掲載させてください。気付くかな?
この榕城小学校を,はるか昔に(失礼ながら)卒業された大先輩からの手紙が届きました。
毎朝夕一番に,このブログを開いてくださっていたそうです。
手紙には故郷への思い,後輩へのエールを感じる感謝状と,さつま狂句が入っていました。
わたしだけが読んで封印してしまうには本当に惜しいので,さりげなく一部紹介させてください。
・ 児童(こ)と教師(せんせ) 強(つ)えスクラムで 前(ま)へ進ん
(教児ともに「榕城魂」が存分に発揮され,前進している姿がよく分かりました。)
・ 挨拶も 花も読書も 全部(ずるっ)優秀(よ)か
(「あいさつと花と読書の榕城小学校」,キャッチフレーズそのものずばりでした。)
(唱)一人一人(ひといひとい)が 光(ひか)い輝(かがや)っ
・ 種子島(しま)ん情報(こ)っ 多数(ずんば)い貰(も)ろて 有(あ)い難(が)てこ
(唱1)懐かしゅなって ンダモシタンち
(種子島を離れている榕城小OB&OGたちが,思わず「あばよー」「なしかまあ」「わざいかなあ」
等,感嘆の声を発していたことでしょう。)
(唱2)着替えもせんじ ブログば覗っ
(今日はどんなニュース?と帰宅するや何はさておき,パソコンをスイッチオン)
ありがたい郷土の先輩です。これからも後輩たちの活躍を,あたたかく見守ってください。
管理人
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