「ヤクタネゴヨウ」学習会~6年生出前講座
2019年1月12日(土曜日)
1月12日,土曜日1~2校時において,6年生の「ヤクタネゴヨウ」学習会が開かれました。講師として,ヤクタネゴヨウ保全の会や関係者の方々8名にお越しいただき,ヤクタネゴヨウの現状や今後の対応について,わかりやすくお話をしていただきました。
まず,「ヤクタネゴヨウ」のことについて,お話をしていただきました。「ヤクタネゴヨウ」とは,地球上で種子島と屋久島だけに自生する五葉松であること。ヤクタネゴヨウは,種子島に約300本,屋久島に約2000本あると言われているとのことでした。生き残っている五葉松がとても少ないことから,絶滅危惧種に指定されているとのことでした。
次に,日本各地で,松くい虫の被害が深刻になっている話がありました。「松くい虫」とは,「マツ材線虫病」というマツの伝染病のことです。クロマツが枯れてしまうのも,この「マツ材線虫病」とせいですが,実は「マツノザイセンチュウ」という線虫の仕業によるものとのことが分かりました。(「ヤクタネゴヨウ保全の会」パンフレット及び資料を参照)
マツノザイセンチュウは,長さが1mm位の線虫(ミミズを小さく,透明にしたようなもの)で,松の木の中に入ると爆発的に増えて,松を枯らしてしまいます。しかし,マツノザイセンチュウは,自分で元気なマツの木まで飛んでいけないとのこと。そこで,マツノザイセンチュウは,マツノマダラカミキリの体内に入り込み,次々に松の木を移動し,松の木を枯らします。そして,枯れた松の木にマツノマダラカミキリは産卵しているとのことです。
ヤクタネゴヨウ保全の会や関係者の方々は,松くい虫から元気な松を守るために,枯れた松の木を処理することや,生きている木に薬を注射(樹幹注入)してマツノザイセンチュウが増えないように,抵抗力を高めているとのことです。
今回の「ヤクタネゴヨウ」学習会を通して,ヤクタネゴヨウの葉や種に触れたり,マツノマダラカミキリの幼虫を見たりしながら,ヤクタネゴヨウの現状や今後,私たちがしなければならないことについて,わかりやすく教えていただきました。ヤクタネゴヨウについて,興味関心をもつ子どもたちが増えたのではないかと思います。身近な自然の生き物に対して,自分たちでできることを考えるヒントにしてほしいと思います。
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