金次郎像復旧
二宮金次郎の石像と言えば,「まきを背負い,本を読んでいる」。これが普通ですよね。
その前に,まずは,本校正門横にこの像があったこと・・・
一体どれぐらいのみなさんに認知されているでしょう。
そして,現在この像には ,背負っているはずの「まき」がないことは?
こうなると,限りなく『認知度』は下がってしまうのでは?ないでしょうか。
実はこのように,かなり前に背負子(しょいこ)が外れ,朽ちて残骸しか残っていないのです。
二宮金次郎(二宮尊徳)は,江戸時代の終わり,貧しい中に苦労し勉強をして身を立てた
忠孝・勤勉の象徴として,その像が全国に建てられました。
調べてみると,榕城小学校にこの石像が建てられたのは昭和17年
のようです。
この頃は,全国的にも,鋳型を使ってたくさんの金次郎像が建てられた時期。
戦後,多くの像が取り外されてしまった中,本校では今もしっかりと残されていました。
あまりに風化が進み,何とかならないかと申し訳なく思っていた最近のこと,
ひょんなことで,日展会員でもある彫塑の達人,F小学校の教頭先生に一声かけたところ・・・
一瞬,目の色が変わり,このように即座の復旧作業に着手していただけました。
みるみる石像表面が整えられ,知らなかった実に柔和な「温顔」が現れたのです。
しばらく時間を忘れ,この作業と尊徳の表情に見とれてしまう変化と驚きでした。
実はこの作品の質の高さが,F先生の制作本能に火をつけています。
これからじっくり「背負うべき素材」を考え,二次復旧にも当たってくれるとのこと。
ちょっとだけ甘えて,完全復活の日を気長に待ちましょう・・・。
参考までに,
「自分の利益や幸福を追求するだけでなく,この世のものすべてに感謝し,これに報いる
行動をとることが大切。それが社会と自分のためになるのである。」
これが二宮尊徳の生き方の根底になっていると言われています。
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