心を伝え合う作文
種子島には,作文の素材となる豊かな風土があります。
そして,素直な感性をもつ子どもたち。それを引き出すため地道に指導してきた職員がいます。
これらが合わさって,南日本作文コンクール学校賞「奨励賞」をいただきました。
ここ数日中には,この集合写真や学校紹介が新聞に掲載される予定です。
【 ↓ 3月6日付掲載されました ↓ 】
http://www.373news.com/_syusai/11/sakubun/pdf/01.pdf
昨日,一昨年「カモノハシ」の題材で最高賞に輝いた現在中2のNくんから手紙が届きました。
中学校から鹿児島へ転校してしまった彼ですが,今も夢に向かって歩いています。そして,
受賞のうれしさを思い出し,後輩のがんばりに「おめでとうございます」と綴られていました。
手紙を書こうと思い立ったこと,そして実際に書いて母校の住所へと送った実行力に拍手。
小さなことかもしれませんが,人と人が言葉を通じてつながるすばらしさを改めて感じます。
作文指導最大の魅力は,こうして書いた子どもたちに自信をもたせるだけではありません。
それを読んだ多くの人に,書き手本人の思いを共有させられることにあると思うのです。
入賞5名の中から,左の写真はていねいに作文の清書をしている3年生の様子です。
この作品は,亡くなられた後に出てきた「ひいおばあちゃんの日記」から生まれました。
担任が,日記の存在を聞いて,ぜひ思いを形にしてあげたいと取り上げた素材。
発見された「日記」には,孫である父親や愛しい曾孫へ向けた句や文章で満たされていました。
ある日の書き出しには,「このばばに しあわせはこぶ ひまごかな」とあります。
葬儀の場では,何冊にもなるこの日記を,親戚のみなさんそろって懐かしく読んだとのことです。
そして作文には,こんなひいおばあちゃんの思いにこたえる,ひ孫の思いがつづられています。
そこで,担任には親戚分まで,この作品をコピーして渡すようお願いしました。
もちろん,ひいおばあちゃんの仏壇には,しっかりと作文がお供えされるはずですよね。
それが見えるようで,うれしいのです。
心を伝え合う作文は,こうして世代をも簡単につないでしまいます。
これからも,子どもたちの純粋な心を,その子らしい言葉に表して・・・。 管理人
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